犬の植物療法(ハーブ): 2011年11月アーカイブ

脂肪織炎という病気をご存じでしょうか?

縫合糸反応性肉芽腫とも言われ、不妊手術や外科手術で使われる糸などが原因となって脂肪組織に炎症を起こす病気だそうです。

穴子天丼は全く知らなかったのですが、調べてみると、結構多い病気なのかも?

 

脂肪織炎には感染性と無菌性があって、おりょうさんは無菌性の脂肪織炎。

7月に、突然腰のあたりにぷよぷよした膨らみができ、やがてそれが破れ、中から液体が出てきたそうです。

薬の投与で一時は炎症が治まっていたのですが、10月に再発して、再び破裂。

ステロイドの内服で効果が見られたものの、肝臓の数値の悪化で中止。

(肝臓については、病院で処方されたお薬と併せて、ハーブでもアプローチ。)

その後、炎症に効果が期待できる薬を試したそうですが、1ヶ月以上傷口がふさがらず、液体が染み出している状態が続いていたようです。

 

穴子天丼が伺ったのが、11月21日。

包帯を外して患部を見せてもらうと、噴火口のように直径7~8mmほどの穴があいていて、そこから乳白色のどろりとした液体が沁み出ていました。(沁み出ているのは壊死した脂肪細胞だそうです。)

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20111121_2.jpgそして、炎症の治まらない患部に、ハーブでのコンプレスをご提案 & 実演してきました。

コンプレス・・・と言っても、患部を刺激するのはなるべく避けたいので、2種類のハーブをブレンドしてteaを作り、常温に冷ましてスプレー → タオルで拭く方法です。

 

以下、飼い主さんからのメールを抜粋。

11月23日

> 今朝傷を見たら、乾いていたよ!

> ぷよぷよ感も気持ちしっかりしてきた気がするよ。

 

11月24日

> ステロイド軟膏でも、効果がビミョーだったのに、あんなわずかな

> ハーブ液が効くなんて?? と驚いちゃうのですが、昨夜よりも更に

> 改善されているように見えます。

 

穴子天丼としては、そんなに早く変化が出るもんかいな?

と、話半分で聞いていたのですが(ゴメン!(^_^;))、21日の患部の写真と、飼い主さんから送っていただいた24日の写真を見比べると、確かに・・・・。

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噴火口も少し小さくなり、噴火口の周りのぷよぷよ感もなくなってきています。

実際、触った感じもしっかりしてきているそうです。

 

21日以降は、薬の交換時(1日3回)のコンプレス。

患部以外にも、薬(軟膏)が毛について固まったところや、タオルが摺れて赤くなってたところにも、一緒にスプレー。そちらの皮膚も、だいぶ状態が良くなってきたそうです。

 

11月25日

> 触った感触が、かなりいいんだよー。

> 何度も言うけど、ステロイド軟膏だけでは、あまり改善しなかったんだよ。

> んで、薬飲まなきゃすぐに再発して膨らんできたわけで、

> ようわからんが、今の状況はすごいことなのですよ!

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・・・と、このまま終わればめでたしめでたしだったのですが・・・。

 

11月26日

もともとあった噴火口の上に、ちょっと怪しい裂け目が出現。 

20111126_2.JPG11月27日

う~ん・・・。新しくできた裂け目が、昨日より大きくなってる感じです。

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11月29日

もともとあった噴火口はほぼ修復できたかな?な感じですが、やっぱり上側の裂け目がキケンな感じに・・・。(:_;)

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> 患部の毛が生えてこないということは、まだその下の組織が炎症中って

> ことで、生えていない部分はまだまだアブナイってことかもね(あはぁ(;・∀・))

さらに

> 夜の交換時。

> やはり、そこは最初の穴と同じ経過をたどって治さなくちゃならない感じです。

> そして、(壊死した)脂肪がすこーし出てる感じですが、液漏れはそれほどでもないの。

> 金曜日に病院行って、また穴からステロイド剤を注入してもらうわ。

と言う訳で、一気に解決とは行きませんでしたが、それがこの病気の難しさ。

けれど、再発から1カ月以上動かなかった状況が、ハーブのコンプレスを取り入れてから、「動いた」ことは確かなようです。

 

そもそも、21日はマッサージと雑談メインで、ついでのコンプレスでした。(^_^;)

最初のうちこそ「期待しすぎずに期待しよう!(笑)」と話していたのですが、その後のなんだか予想外のハーブの働きぶりに、やっぱり二人して浮足立ってました。

でも、ステロイドでに長期内服が必要な病気。

そう思えば、じんわりゆっくり、行きつ戻りつしながら、徐々に改善していけば良いのだよね。

もちろん、結果は早いほうがうれしいけれど、もともとハーブって、ゆっくりおだやかに・・・なはずだもの。

(ちなみに今は肝臓の薬とステロイドの軟膏だけです。)

 

結果を急いでしまうと、どうしても狭くなる。

そして、がっかりもしてしまうけど、ゆるっと行きましょうね~。

 

ハーブを始めて良かった事のひとつに、以前ほど薬の服用に神経質にならなくて済むようになったというのがあります。 

肝臓の数値が改善されれば、ステロイドの内服が始まるかも?のりょうちゃんですが、お薬の影響は、ハーブでケアしましょう。

 

おりょうさんには、コンプレスだけでなく、食事・teaでもハーブを取り入れてもらっています。

まだ途中経過ですが、「私もいろいろネットで探して参考にさせてもらったりしてるから」ということで、飼い主さんからお許しをいただいての公開です。

 

コンプレスに用いたハーブは、セントジョーンズワートとジャーマンカモミール(or カレンデュラ)。

セントジョーンズワートは、犬の場合、基本、外用のみです。

あと、光感作作用があるとされますので、使用時にはご注意ください。 

 

ハーブの力

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21日。

おりょうさんにお伝えしてきた、ハーブでのケア。

 

その翌々日、飼い主さんから「好感触」のメール。

「え~っ、そんなに簡単(早く)に?」とちょっと疑問符だったのですが・・・・。

 

でも、21日に撮らせていただいた写真と、送っていただいた今日の写真を見比べると・・・。

 

・・・・確かに!

 

正直、・・・穴子天丼自身が驚いています。

 

近いうちに、ここでご報告できるかも?

これは、あたしが毎日食べさせられてるダンディライオンですね。

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そうですよ、@ぽち@さん。

それの根っこをね。(笑)

 

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THE HERB Levle.1. の初日。

堂山うらら先生(あ、ハーブの先生です♪)が入れてくださったのが、ダンディライオンのミルクティーでした。

ダンディライオンって、そう、たんぽぽです。

主に肝機能をサポートしてくれるハーブとして有名ですよね。

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Dryハーブでは、白いのと茶色いのがあって、これはローストされてる茶色いやつ。

 

正直、ハーブティーってあまり得意じゃなかった穴子天丼ですが、ダンディライオンのミルクティーはおいしいです♪

おいしいうえに肝機能のサポートもしてくれるなんて、うれしいではありませんか。

 

・・・ということで、ダンディライオンのミルクティーの入れ方ですが。

まず、少量の水でゆっく~り煮出します。

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濃いめに煮出したら、ミルク(または豆乳)を足して温めます。

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ミルクが温まったら、漉してカップに。

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ただそれだけ。

濃さはお好みで。

犬には、ダンディライオン+ヤギミルク+メープルシロップで飲ませてもGood!

もちろん、teaだけでなく、微粉末で食べさせてもOKです。

穴子天丼は、煮出してる間の香りも結構好きです。

相棒と一緒に、是非一度お試しあれ♪

 

ダンディライオン・ネトル・ローズヒップは、基本の3種。

トラブルのないうちから、是非続けていきたいハーブです。

 

おりょうさん

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おりょうさんに会ってきました。

要件は、ハーブのこと & おりょうさんのマッサージ。

 

おりょうさんには、THE HERBS Level.2 のクライアントをお願いしています。

そんなこともあって、ここんとこ飼い主さんとはかなり濃密にメールのやりとりをしているのですが、おりょうさん本犬に会うのは1年ぶりです。

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外では全く吠えないおりょうさんですが、家に入るとやっぱり「守り」に入ります。(笑)

それでも回を重ねるにつれて、確実に「ウォン!」が減ってきてます。

七夕よろしく、1年置きくらいにしか会わない穴子天丼ですが、ちゃんと覚えてくれているようです。

 

一番最初の訪問では、ちょっと姿勢を変えるだけでも「ウォン!ウォン!ウォン!」で、マッサージもおっかなびっくり遠慮しぃしぃでしたが、今は逆にマッサージしやすい子です。

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帰り道、駅まで送ってくれました。

右耳は飼い主さんに、左耳は穴子天丼に向いてます。(笑)

今日は、天気予報で言ってたほどには寒くなかったよね。 

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おりょうさんには、ちょっとやっかいな病気があって・・・。

早く落ち着くと良いのだけれど・・・。

 

セント&Gカモミール、冷ましたteaをスプレー。

悪くない感じ?

THE HERBS Level.2

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Lesson8. 神経系のための植物療法

 

犬ふるえ病、てんかん、前庭疾患、先天性の水頭症など・・・いろいろありますが、神経系と聞いて真っ先に「痴呆」が頭に浮かぶのは、やはり@ぽち@が日本犬だからでしょうか。

 

神経系の病気は、発作の原因がよくわからないことが多かったりもするそうですが、一緒に受講したYさんは、先代の犬を水頭症で失ったそうです。

発作のスイッチはいろいろで、脳圧は気圧や満月、潮の満ち引きにも影響をうけやすいとも言われます。

Yさんの場合は、気圧の影響を受けやすいことを感じてからは、「沖縄で台風発生」のニュースを聞いただけで、「あっ、また発作が起きるかも?!」と自分自身が緊張してしまい、それも犬の発作を誘発していたかも?と話していました。

脳腫瘍も水頭症も、ハーブで治すことはできません。

脳圧を下げる薬はもちろん必要ですが、ハーブをプラスすることで発作の回数を減らしたり、薬の副作用を軽減することもできます。

そして、飼い主さんが発作のスイッチになってしまわないよう、飼い主さんのセルフコントロールにもハーブは役立ちます。

闘病中に何度もてんかん発作を繰り返し、当時はステロイドを必要以上に恐れていたりもしていたそうですが、「あの頃ハーブを知っていたら・・・。今だったらハーブでケアしてあげられたのに・・・。」と話していました。

 

さて、やがて@ぽち@にもやってくるかもしれない「痴呆」ですが、残念ながら「痴呆」もハーブで治すことはできません。

まずは、予防すること。

それでもなってしまったら、日光浴(体内時計の調整)と、日中なるべく起きててもらう生活を工夫し、それでも起こってしまう行動(徘徊とか、旋回とか、昼夜逆転、夜泣きとか)に、ハーブでアプローチすることができます。

犬にとって吠え続けることって、結構体力を消耗するし、心臓へも負担だったりします。

飼い主も一緒に昼夜逆転の生活をするわけにもいきませんし、疲労困憊では介護もままなりません。

眠れないこと、泣き続けることが犬自身への負担だったり、ひょっとしたら、近隣への配慮が必要な場合もあります。

そんな時に、鎮静剤以前にハーブを試してみるという選択肢があります。

神経系に役立つハーブもいろいろあって、下手な薬よりもずっと安全だったり、発作の兆候を感じてコンプレスの支度をしていたら、気が付けば、発作が落ち着いていた!なんてこともあるそうです。 

犬が好むハーブの香りを知っておくのも良いかもです。

 

ハーブはおしっこの量が増えます。

シニアの場合、せっかく寝入っていたのにおしっこで目が覚めてしまう・・・ようならば、チンキ剤という取り入れ方もあります。

 

tem_20111120_1.jpgハーブティーは、@ぽち@とシェア。

HARIOのハンディティーメーカー、なかなか便利です♪ 

あららん

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元同僚のおふたりとランチ。

ひとりはお着物♪

お店でも、ナプキンが紙ではなく布だったり、ひざかけを提供してくれたりと、和服姿の女性に世間は優しい事を知る。(笑)

着物を自分で着つけられるっていいなぁ・・・。

若かりし頃、穴子天丼もちょこっと習ってたんだけど、もうすっかり忘れてます。

 

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@ぽち@さん、昨日あたりから、内股の皮膚の状態がすこぶる悪し。

痒みでソワソワ落ち着かない。

夕方、M先生のところへ。

菌はなし。

菌系ではなく、接触性?

急いで出したホットカーペット用ラグが原因かも?

最近ちょっとお留守番も多かったなぁ・・・。

しばらく痒みどめを服用することに。

痒みで落ち着かないようなので沈静系もMixして、ハーブ、サポートを頼みますよ。

 

temp_20111115_1.jpg・キサフロール×5日(菌系じゃないけど必要?)

・インベスタン×10日

 

THE HERBS Level.2 と並行して、今月から 「シニアドッグのためのフィトセラピー」を受講。

今日は初回の、Lesson.1。

 

@ぽち@のように若い頃からいろいろある子もいれば、病気ひとつしなかった子がシニアになるにつれいろいろお悩みが出てきたり・・・と犬それぞれ。

みなさんの自己紹介 兼 Q&Aを聞く事が、まんま勉強になってます。

 

 

tem_20111104_1.jpgシニアドッグの為のハーブMix。

 

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いい味出してる小春さん。(このポーズで寝てます(笑))

 

tem_20111104_2.jpg身を乗り出してダンディライオンをカリポリ食べるハーブっ子も。

 

今日もいっぱいメモを取ったので、あとでしっかり整理します。

 

Level.1 Level.2 でご一緒した獣医さんが、今回も一緒に受講生。

ハーブとあわせて、Vet.(獣医師)としてのお話も聞けるので、ラッキー!です。(笑)

獣医さんは診療にハーブを取り入れておられ、ハーブチンキを使った 慢性膀胱炎の治療管理 など、興味深いお話を聞けました。

ご興味がおありでしたら、「ファミリア・ペット・クリニック」へ。(ハーブのカテゴリがあります)

ハーブという選択肢を持つ獣医さんを知ってると、心強いかもですよ。

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