脂肪織炎という病気をご存じでしょうか?
縫合糸反応性肉芽腫とも言われ、不妊手術や外科手術で使われる糸などが原因となって脂肪組織に炎症を起こす病気だそうです。
穴子天丼は全く知らなかったのですが、調べてみると、結構多い病気なのかも?
脂肪織炎には感染性と無菌性があって、おりょうさんは無菌性の脂肪織炎。
7月に、突然腰のあたりにぷよぷよした膨らみができ、やがてそれが破れ、中から液体が出てきたそうです。
薬の投与で一時は炎症が治まっていたのですが、10月に再発して、再び破裂。
ステロイドの内服で効果が見られたものの、肝臓の数値の悪化で中止。
(肝臓については、病院で処方されたお薬と併せて、ハーブでもアプローチ。)
その後、炎症に効果が期待できる薬を試したそうですが、1ヶ月以上傷口がふさがらず、液体が染み出している状態が続いていたようです。
穴子天丼が伺ったのが、11月21日。
包帯を外して患部を見せてもらうと、噴火口のように直径7~8mmほどの穴があいていて、そこから乳白色のどろりとした液体が沁み出ていました。(沁み出ているのは壊死した脂肪細胞だそうです。)

そして、炎症の治まらない患部に、ハーブでのコンプレスをご提案 & 実演してきました。
コンプレス・・・と言っても、患部を刺激するのはなるべく避けたいので、2種類のハーブをブレンドしてteaを作り、常温に冷ましてスプレー → タオルで拭く方法です。
以下、飼い主さんからのメールを抜粋。
11月23日
> 今朝傷を見たら、乾いていたよ!
> ぷよぷよ感も気持ちしっかりしてきた気がするよ。
11月24日
> ステロイド軟膏でも、効果がビミョーだったのに、あんなわずかな
> ハーブ液が効くなんて?? と驚いちゃうのですが、昨夜よりも更に
> 改善されているように見えます。
穴子天丼としては、そんなに早く変化が出るもんかいな?
と、話半分で聞いていたのですが(ゴメン!(^_^;))、21日の患部の写真と、飼い主さんから送っていただいた24日の写真を見比べると、確かに・・・・。

噴火口も少し小さくなり、噴火口の周りのぷよぷよ感もなくなってきています。
実際、触った感じもしっかりしてきているそうです。
21日以降は、薬の交換時(1日3回)のコンプレス。
患部以外にも、薬(軟膏)が毛について固まったところや、タオルが摺れて赤くなってたところにも、一緒にスプレー。そちらの皮膚も、だいぶ状態が良くなってきたそうです。
11月25日
> 触った感触が、かなりいいんだよー。
> 何度も言うけど、ステロイド軟膏だけでは、あまり改善しなかったんだよ。
> んで、薬飲まなきゃすぐに再発して膨らんできたわけで、
> ようわからんが、今の状況はすごいことなのですよ!
・・・と、このまま終わればめでたしめでたしだったのですが・・・。
11月26日
もともとあった噴火口の上に、ちょっと怪しい裂け目が出現。
11月27日
う~ん・・・。新しくできた裂け目が、昨日より大きくなってる感じです。
11月29日
もともとあった噴火口はほぼ修復できたかな?な感じですが、やっぱり上側の裂け目がキケンな感じに・・・。(:_;)
> 患部の毛が生えてこないということは、まだその下の組織が炎症中って
> ことで、生えていない部分はまだまだアブナイってことかもね(あはぁ(;・∀・))
さらに
> 夜の交換時。
> やはり、そこは最初の穴と同じ経過をたどって治さなくちゃならない感じです。
> そして、(壊死した)脂肪がすこーし出てる感じですが、液漏れはそれほどでもないの。
> 金曜日に病院行って、また穴からステロイド剤を注入してもらうわ。
と言う訳で、一気に解決とは行きませんでしたが、それがこの病気の難しさ。
けれど、再発から1カ月以上動かなかった状況が、ハーブのコンプレスを取り入れてから、「動いた」ことは確かなようです。
そもそも、21日はマッサージと雑談メインで、ついでのコンプレスでした。(^_^;)
最初のうちこそ「期待しすぎずに期待しよう!(笑)」と話していたのですが、その後のなんだか予想外のハーブの働きぶりに、やっぱり二人して浮足立ってました。
でも、ステロイドでに長期内服が必要な病気。
そう思えば、じんわりゆっくり、行きつ戻りつしながら、徐々に改善していけば良いのだよね。
もちろん、結果は早いほうがうれしいけれど、もともとハーブって、ゆっくりおだやかに・・・なはずだもの。
(ちなみに今は肝臓の薬とステロイドの軟膏だけです。)
結果を急いでしまうと、どうしても狭くなる。
そして、がっかりもしてしまうけど、ゆるっと行きましょうね~。
ハーブを始めて良かった事のひとつに、以前ほど薬の服用に神経質にならなくて済むようになったというのがあります。
肝臓の数値が改善されれば、ステロイドの内服が始まるかも?のりょうちゃんですが、お薬の影響は、ハーブでケアしましょう。
おりょうさんには、コンプレスだけでなく、食事・teaでもハーブを取り入れてもらっています。
まだ途中経過ですが、「私もいろいろネットで探して参考にさせてもらったりしてるから」ということで、飼い主さんからお許しをいただいての公開です。
コンプレスに用いたハーブは、セントジョーンズワートとジャーマンカモミール(or カレンデュラ)。
セントジョーンズワートは、犬の場合、基本、外用のみです。
あと、光感作作用があるとされますので、使用時にはご注意ください。