広場の近くにユキちゃんの家があります。
おじさんは大の犬好き。
先代のランちゃんが亡くなり、半年ほど前に迎えたのがユキちゃんです。
(ユキちゃんは保護犬です)
ユキちゃんはスピッツ風の白い犬。
「雪のように白いからユキなんだ」とおじさんは言っていました。
人なつっこくて、声を掛けると尻尾を振って大歓迎してくれます。
ユキちゃんに声をかけていく人を、おじさんはいつもニコニコしながら見ていました。
2~3週間ほど前に、そのおじさんが亡くなったそうです。
突然だったそうです。
ユキちゃんは、変わったそうです。
声をかけても、名前を呼んでも無反応。
しょんぼりとして、うつろで、まったく別犬だそうです。
「どうしてお父さんに会えないんだろう?」と思っているのかもしれません。
めったに吠えないユキちゃんが、夜には悲しげに泣くようになったそうです。
犬飼いは、絶対に犬より先に死んではいけない。
犬を残して逝ってはいけない。
うっすらと涙を浮かべ、そんな話をしながら、友達わんこと朝のお散歩。